最悪のレベル7、しかし、福島県は前向きです。
経済産業省の原子力安全保安院は4月12日の会見で、
福島第一原発事故が原子力事故の国際評価尺度で最悪のレベル7にあてはまると発表しました。
事故直後はレベル4、1週間後にレベル5に、
さらに一ヵ月後、レベル7まで引き上げられたことになります。
1999年のJOC臨界事故はレベル4、
1979年のアメリカ・スリーマイル島原発事故がレベル5。
今回のレベル7は、原子力史上最悪の事故といわれる、
1986年の旧ソ連・チェルノブイリ原発事故と同じレベルです。
チェルノブイリの現地調査では長期間にわたって高濃度の放射性物質が地表に残っていたことがわかりました。
原発近くで採取した木の葉をフィルムに乗せると、
感光した葉のシルエットがくっきり。
樹木が放射性物質を繰り返し吸収していると考えられます。
やっかいな放射性物質ですが、こうした調査結果を生かせば、
放射能を効果的に除去できるという専門家の声があります。
たとえば、放射能を多く吸収する植物を植えて、
収穫後に捨てるという方法や、地表近くの土を入れ替えるという案など。
福島県内の村長から、菜種や向日葵を植えて、
バイオディーゼル油を作ってはどうか、という提案が出されました。
最悪な事故であっても目を逸らさずに直視し、
早期収束と産業復興に向けた前向きな姿勢を強く感じました。